今日はパドックで馬の調子を見てから決めるのだ。んー。んん。んんん~?
・・・おいおい、どうした、どうした。『競馬場に行くとき、いつも赤ペンを忘れるので、気が付けば家が赤ペンだらけです』競馬の伝道師ODINです。
パドックでじっくり馬の様子を見てたんですが、正直さっぱり分かりません。どの馬もお行儀良く歩いていて、みんな調子は良さそうです。
ふっふっふ。パドックで馬の調子を判断するのは、初心者には不可能だ。なんせ、パドックは、競走馬が散歩しているだけだからな。誰も、本気を出してない。
そうなんですか?全力で走らないと、その馬の調子は見えないということですか?
少なくとも、普段からその馬の力や性格をよく知る人じゃないと正確には分からないだろうな。パドックで初めてその馬を見る人にとっては、こんな感じだ。
・・・「平時では潜在能力が分からない」という意味ですね。なら私たち初心者は何を見れば良いんでしょう?
最初の内は、競走馬や騎手を間近に見てミーハー気分を味わえば良い。パドックの見方を考えるのは、上級者になってからだな。
パドックとは
パドックとは、次の競走に出走する馬が周回する設備のことで、競走馬の下見所です。競走馬がゆっくりと歩いて周るため、馬体の状態をじっくりと確認できます。また、競走馬を落ち着かせることも、パドック周回の重要な目的です。
パドックの実施される時間
基本的には、レースがスタートする30分前から15分前での約15分間で実施されます。最初は厩務員が手綱を引いて周回し、最後の1週のみ、騎手が騎乗して周回します。
ファンが競走馬と騎手を最も間近で見ることのできるイベントですが、馬が興奮しないように、大きな声援やカメラのフラッシュは禁止されています。
返し馬とは
パドック周回が終了すると、地下道を通ってそのまま本馬場(レースコース)へ移動し、その間に競走馬がウォーミングアップを行います。これを「返し馬」と言います。「返し馬」は、競走馬がレース前に行う最後の調整であり、パドックよりもコンディションが確認しやすいと言われています。
パドックを見る方法
競馬場で見る | 競馬場のパドック場で直接見ることができます。周回中はもちろん、その後の返し馬まで、競走馬の全てを動きを見ることができます。重賞レースの場合は、2~3レース前から並ばなければ、パドック場に入れない場合もあります。 |
映像で見る | TV中継や「グリーンチャンネル」「JRAレーシングビュアー」などのWEBサービスで見ることができます。ただし、見ることができるのは放送されるレースのパドックのみで、映像時間も1頭につき5~10秒程度です。また、基本的に返し馬は見ることができません。 |
パドックでの馬の読み方
パドックで読み取れる競走馬の情報は、「コンディション」「レースへの集中力」「レースの条件適正」と言われています。ただし、普段からその馬と接している調教師や厩務員でない限り、見極めるのは至難の業です。初心者の方は、特に気にする必要はありません。
上級者向けパドックの読み方はこちら(近日公開予定)
突然だが、ここで「競馬の伝道師ODINクイズ」だ!
以下は、最も馬の感情が出やすい新馬戦(デビュー戦)における勝利馬と最下位馬のパドックの様子だ。どちらが勝利馬か、分かるかな?
【第1問】2019年7月6日福島第5レース
出展:JRAレーシングビュアー
【A】
【B】
・・・正解は、【A】でした!
【第2問】2019年8月11日札幌第5レース
出展:JRAレーシングビュアー
【A】
【B】
・・・正解は、【B】でした!
・・・どうかな?両者の違いが分かったかな?
そうだろう、そうだろう。比べて見ても、さっぱり違いが分からない。馬の顔すら違いが分からないのに、コンディションなど分かるはずがない。それがパドックだ。
しかし、一つだけ確実に分かることがある。それは馬の装備、「馬具」だ。新しい馬具を装着した馬が思わぬ活躍をすることはよくある話だ。初心者は、まず馬具からチェックすることをお勧めする。
馬具の種類と使用目的
馬具とは、競走馬をレースに集中させたり負傷を防ぐための道具で、種類は様々です。ここでは、特に使用頻度や効果の高い代表的な馬具を紹介します。
ブリンカー
チークピーシーズ
シャドーロール
ホライゾネット
バンデージ
蹄鉄(ていてつ)
・・・分かりました!これからは、パドックは見ないことにします!
・・・そんなに潔く諦める必要もないがな。ときどき、こういう馬もいるから、来そうにない馬を見抜くことはできるかもしれない。
大丈夫です!パドックを無視する分、競馬新聞のコラムなど別のところからの情報収集をがんばります!
・・・初心者はそれくらいが丁度良いかもな。予想に必要な情報は他にも沢山あるし、是非頑張ってくれ。