【第10話】調教師はトレセンで競走馬を鍛える


レース後に、一着馬のヒーローインタビューみたいのが始まったよ。壇上に3人いるけど、真ん中の人は馬主で、勝負服着てるのが騎手で、もう一人は誰だろう?

・・・おいおい、どうした、どうした。『厩舎を「きゅうしゃ」と読めるまで3年くらいかかりました』競馬の伝道師ODINです。

待ってましたよ、ODINさん。馬主と騎手ともう一人は誰でしょう?

もう一人は、調教師だな。馬の育成管理を担当している人で、その人の手腕で馬の出来が大きく変わる。したがって、競馬予想においても、重要な要素の一つだ。

なるほど。生産牧場・育成牧場が小・中学校であるならば、調教師は学校の先生みたいなものですね。

その通り!だいぶ物分かりが良くなってきたぞ。競走馬の教育だけでなく、馬主や騎手に対しても、競走馬人生の様々なアドバイスを行う、いわばコンサルタントのような存在でもある。

しかし、前回学んだ育成牧場とは何が違うんでしょう?

確かに初心者には分かりにくいだろうな。では、今回は中央競馬の調教師と厩舎について、解説していこう。


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調教師の役割とは

調教師

調教師の役割は、「競走馬の育成管理」と「厩舎(きゅうしゃ)の経営管理」の2点です。

競走馬の育成管理

馬主から競走馬を預かり、管理・調教して最良のコンディションでレースに出走させることです。また、競走馬の適性・資質を見抜き、馬主や騎手に対して、出走レースの選定や試合運びをアドバイスすることも重要な業務の一つです。

厩舎の経営管理

競走馬を育成管理すチームのマネージメント業務です。調教師は、調教助手や厩務員を雇用して、チームで厩舎を運営するのが一般的です。そのため、スタッフの採用管理、教育管理、労務管理なども重要な仕事となります。


調教師になるためには

中央競馬の調教師は、国家資格が必要です。ホースマンの中で最も現役寿命が長い職業で、厩舎の数も限られているため、資格試験の合格率は毎年10%以下、合格者は毎年5名~10名と、かなり難関な資格です。実技試験はありませんが、馬学や競馬についての知識が求められるため、騎手、調教助手、厩務員からの合格者が多いです。


厩舎・馬房・トレセンの違い

厩舎・馬房・トレセンの違い

厩舎(きゅうしゃ)とは、競走馬が普段生活する自宅と理解してください。競走馬は、育成牧場で基礎訓練を終わらせた後、2歳の春から必ずどこかの厩舎に入り、専属の調教師を付けることになります。これを入厩(にゅうきゅう)と言います。

馬房(ばぼう)とは、厩舎の中にある馬一頭が入る馬屋で、競走馬1頭ずつに与えられた自宅の部屋と理解してください。調教師には、最大で24の馬房を管理することができ、同時に24頭の競走馬を担当することができます。

トレセンとは、トレーニングセンターの略で、厩舎の他、診療所や様々なトレーニング設備、従業員の社宅を備えています。全国に2か所存在し、中央競馬に登録する全ての競走馬が入居しています。競走馬の自宅があるマンションと理解してください。


中央競馬の二つのトレセン

トレセンとは

美浦(みほ)トレーニングセンター

住所 〒300-0493 茨城県稲敷郡美浦村大字美駒2500-2
電話番号 029-885-2111
総面積 約2,240,000平方メートル(東京ドーム約48個分)
ホースマン 騎手(約70名)、調教師(約90名)、調教助手(約950名)、厩務員(約250名)
トレーニング施設 芝コース(2か所)、ダートコース(5か所)、障害コース、ニューポリトラックコース、ウッドチップコース、坂路コース、スイミングプール、ウォータートレッドミル、森林馬道
備考 南北に二つのセンターがあります。競馬新聞では、それぞれ「南」「北」と略される場合があります。

栗東(りっとう)トレーニングセンター

住所 〒520-3085 滋賀県栗東市御園1028
電話番号 077-558-0101
総面積 約1,522,000平方メートル(東京ドーム約33個分)
ホースマン 騎手(約70名)、調教師(約90名)、調教助手(約750名)、厩務員(約460名)
トレーニング施設 芝コース、ダートコース(2か所)、障害コース、ニューポリトラックコース、ウッドチップコース、坂路コース、スイミングプール

外厩(がいきゅう)とは

美浦トレセン、栗東トレセン以外のトレーニングセンター施設を、総称して外厩と呼びます。生産牧場や育成牧場が、独自のトレーニング設備を設けているケースが多く、一度入厩した競走馬が、一時的なトレーニングのために利用します。厩舎から離れ、休息を得るための「放牧」とセットで行うケースもあります。

外厩の聖地

最も有名な外厩は、国内NO.1の生産牧場であるノーザンファームが所有する「ノーザンファーム天栄」と「ノーザンファームしがらき」です。レース前に調教した競走馬が上位入賞する例が多く、「外厩の聖地」として、多くの馬主や予想師から注目されています。

ノーザンファーム天栄・しがらきの調教情報

栗東トレセン、美浦トレセンで行う調教情報は、記者やJRAによって日々公開されておりますが、外厩で行われる調教情報は、なかなか公開されません

ただし、競馬新聞「馬サブロー」のみ、ノーザンファーム天栄・しがらきに記者を派遣し、コラムで推奨馬を発表しています。気になる方は、是非参考にしてください。

NF天栄・しがらき

トレーニングセンターはすごい施設ですね。まるで、ジムもプールも公園もレストランもある、豪華なタワーマンションのようです。

・・・娯楽のためだけにあるわけではないがな。しかし、トレセンでの過ごし方、つまり調教師の調教方法によって、競走馬の将来は大きく変わってしまう。

どんなに血統が良く、資質・能力の高い馬でも、調教に失敗すれば、レースで惨敗してしまう。これも、競馬の醍醐味の一つだ。

なるほど。どんなに強い馬でも、調教師や調教結果をチェックしなければいけない、ということですね。よく分かりました!


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